2007年07月05日

7月の週末映画は邦画特集

我が家のあるイニンナワ・コミュニティでは、毎週土曜日の夜に映画上映を行っているが、7月は邦画コメディー映画を特集する。上映予定の映画は以下の通り。いずれも午後7時半頃から開始。

7月7日(土)『ラヂオの時間』(三谷幸喜監督、1997年)
7月14日(土)『The有頂天ホテル』(三谷幸喜監督、2006年)
7月21日(土)『タンポポ』(伊丹十三監督、1985年)
7月28日(土)『マルサの女』(伊丹十三監督、1987年)

一応、インドネシア人向けの催し物だが、私としては、日本人とインドネシア人が一緒になって映画を楽しむ機会であって欲しいと思っている。上映終了後の討論はなし。映画上映だけである。竹小屋のカフェでくつろぎながら、気楽に楽しんで欲しい。
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Mochtar Pabottingi氏来訪

7月2日夜、マカッサルに里帰りしているインドネシアの有名な政治学者であるMochtar Pabottingi氏が、ご夫人と一緒に、我が家のあるイニンナワ・コミュニティを訪れ、夜遅くまで若者たちと語り合った。

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Mochtar氏とは、公私共に懇意にしているが、以前から是非我が家を訪問したいという希望を氏が持っており、今回実現した形。我が家に出入りする若者の中には、Mochtar氏のエネルギッシュで理想を失わない著作と姿勢に感銘している者が少なくなく、ショートノーティスにもかかわらず、多数が集まった。

今回はとくにテーマを決めずに気楽に話し合おうという趣旨だったが、主に「政治と文化」の話になった。「文化は政治によって大きく変容する」という氏の議論が火付け役となって、話は、レフォルマシでもスハルト時代の新秩序はそのまま強固に残っている、今の南スラウェシ社会は末端まで新秩序が新たに作られた文化に染まっている、若者は何を今しなければならないか、など、熱い議論へと発展した。そして、氏は、このイニンナワ・コミュニティのような空間が社会全体へ広がっていくことへ期待を表明した。

またここで再会することを約束して去っていったMochtar氏。世代を超えて熱い何かが伝わっていかなければならないことが感じられた。
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2007年07月02日

ホームステイ村構想

3年ぶりに、北ルウ県の村で実践的な食品加工の研修をしているインドネシア人の友人に会って、話をした。彼はサラックやトウモロコシをチップやスナックにするのを専門としており、研修生は南スラウェシ州だけでなく、カリマンタン、ヌサトゥンガラ、パプアからもやってくる。

村にある素材を使って食品加工を行い、少しでも農家所得を上げるのに役立てたい、というのが彼の希望だ。県政府とMOUを結び、包装や最終仕上げ用の設備・機械を県政府に買ってもらい、それを彼の指導する農民グループが活用する、という形で食品加工を進めようとしている。

でも、彼の話で最も面白かったのは、ホームステイ村(desa homestay)構想であった。それは一体何なのか。

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2007年07月01日

ますます拝金主義の気配

スラウェシ政治経済情報ファイルに南スラウェシ住民の金権政治に対する調査結果の数字を挙げておいた(こちら)。

支持率より興味深いのは、金権政治の許容度の高さである。回答者が正直だからなのか、もともと金権体質の土地柄なのか。

なぜそういうかというと、昨晩、婚資が用意できずに恋人と結婚できなかった男のドキュメンタリーを、我が家のウィークエンド映画会で見たからだ。彼の恋人の母親や姉妹の金に対する執着のすごいこと。男が値引きや分割払いをお願いしても、全く取り合わない。額も1億ルピアとかなのだ。この映画の最初の部分で、女性に婚資にいくら要求するかという質問に答える場面があって、その辺にいるフツーの女の子が「5000万」とか「1億」とか平然と言っているのに仰天した。

南スラウェシは、昔からこんなにカネがものをいう社会だったのか。もしそうでなかったとするならば、いったい、いつ頃から婚資の額が急上昇していったのか。つい最近まで、村に入ったりして村人に厚意を受け、そのお返しに現金を渡そうものなら村人が「恥をかかされた」といってカンカンになって怒ったものだが、そんな人々はもういなくなってしまったのだろうか。

私の頭の中では混乱している。同じく昨日のマカッサル市制400周年セミナーで聞いた話と結びつかないのだ。スピーカーの一人がなぜマカッサルは以前栄えたのかについて話をしていた。曰く、マカッサルを通して交易するほうが他都市を経由するよりもコストが安かったから、みんなマカッサルを通して交易をしたがった。パプアの人々は、嘘をつかないマカッサルの商人と交易するほうをティドレの商人より好んだ。ゴワ=タロ王国は、地元の商人と同様に外国人商人にも商売をさせ、一切介入しなかった。敵同士のはずのポルトガル人もスペイン人もマカッサルでは仲良く住んでいた。

今のマカッサルはどうだろうか? 人々は粗野で人をすぐだまし、しょっちゅうデモや暴動があって、外国人が住むのは危ない、なんて話が日本でもジャカルタでも吹聴されているではないか。私の経験からは、そうした世評を注意深く訂正したいのだけれども、是認せざるを得ない部分もないとは言えない。

日本では報道されないだろうけれども、ここの社会は、日本を超えるかのような予想以上のスピードで変わりつつある。そして、11月に予定されている州知事選挙を控えて、拝金主義が日に日に強まっていくような感覚を覚えてしまうのである。
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2007年06月28日

水はあるのに水がない、の顛末

道路工事で水道管が切断された一方、道路工事で排水溝が埋められたところに今どき珍しい大雨で洪水になって水が引かない、という水はあるのに水はない状態の2日目。結論からいうと、夕方までに水道は回復し、排水も徐々に進んだ。

以下、今日の顛末をお知らせする。

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2007年06月27日

水はあるのに水がない

今日2つめのブログ。午後の大雨は夕方になっても止まず、ようやく夜8時過ぎに止んだ。今は一体雨季なのか? 本来ならばもう乾季の真っ只中のはず。そして、我が家の敷地は久々に洪水となった。

さっきの水道管をやられた話の続き。水道管をやられた後、道路工事者は穴を埋めていった。そのとき、道についていた排水溝を外して穴を埋めていったので、我が家にたまった水が流れなくなった。何でこういうときに限って大雨になるのだろうか。恨めしくなる。

我が家の前にあるカフェは水びだしで、若手写真家のNGOであるPERFORMAの部屋やカフェの台所などが浸水した。家の前の敷地は池になり、子どもたちには格好の水遊び場になった。

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でも、我が家の図書館を訪れる高校生らは、ひざ下まで水に浸かりながらやってくる。片側4車線になる予定の大通りは大渋滞である。

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そう、こんなにたくさん我が家に水が溢れているというのに、水道管が切断されたので、家には生活で使う水がないのだ。たまたま、カフェの前の水タンクにはまだ水があるので、それを節約しながら使うことになる。水道管を切断する、と前もって言っておいてくれれば、水を溜めて用意することもできたのに・・・。

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水道管をやられた

一時帰国から戻って、またマカッサルの日常に戻ったところで、いろいろな事件が起こるものだ。

いい事件としては、インターネットのプロバイダを変えて、新しく設置しなおした。思っていたよりも、こちらのほうが快適。前のプロバイダはべらぼうに高くて、すぐに切断するし、雨風があるとつながらなくなる。衛星を受信して使っているので、風や雨でアンテナの向きが変わると、とたんにつながらなくなるのだ。前の会社に「解約する」といったら、「何が問題だったのか手紙に書いて出せ」といわれたので、洗いざらい書いてやった。

悪い事件は、水道管が破壊されたことだ。我が家の前は、片側2車線を片側4車線に拡張する工事をしている。昨日の夜中、掘削車が道の脇を掘ったとき、合わせて、我が家に引き入れている水道管を切断してくれた。ふつう、掘削する前に水道管があることぐらい確認するのが常識じゃないのか。おかげで、それ以来、水が来ない。工事関係者は自分の仕出かしたことを分かっているようなのだが、誰も何も説明に来なければ、修理をする動きすらない。お手伝いに聞いたら、我が家だけではないらしい。隣近所の水道管も同じ運命になり、みんな水が来なくて困っているのだった。

工事関係者からは何も連絡がない。いったい、いつになったら水道が使えるようになるのだろうか。水道が使えるようになったら、またブログでお伝えしたい。

皮肉にも、今日は午後から、雨季の真っ最中を思わせるような、ものすごい雨が降ってきた。本来なら今は、乾季の真っ最中なのだが。

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切断され、曲がってしまった水道管


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2007年06月23日

国際ドキュメンタリー映画祭(7/3-4)

我が家にある図書館Cafe Baca Biblioholicを舞台に、7月3・4日の2日間、ドキュメンタリー映画祭が開催され、国内作品12本と海外作品8本の計20本が一気に上映される。

我が家のなかの2つの会場で同時にドキュメンタリー映画を上映する予定。4日は、上映を受けた討論会も行われる。

これは、インドネシアでドキュメンタリー映画を撮っているグループのIn-Docsが、フォード財団の支援を受けて、5〜7月に全国で同様の映画祭をロードショーで行っているものの一環である。すでにランプン、バンドゥン、スマラン、ジョグジャカルタ、ソロ、マラン、ジェンブルなどで開催され、マカッサルの番が7月3・4日、というわけである。In-Docsについてはホームページがあるので、こちらを参照して欲しい。

ScreenDocs! Traveling 2007 in Makassar
Time: 10:00-18:00WITA, 3-4 July 2007
Place: Cafe Baca Biblioholic
Jl. Perintis Kemerdekaan Km.9 No.76,
Tamalanrea Jaya, Makassar 90245

上映されるドキュメンタリー映画のほとんどは2006年の製作。上映作品は、以下の通りである。

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posted by daeng at 16:07| Comment(0) | TrackBack(0) | イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月20日

22日まで一時帰国中

実は、6月14日朝から、職場の業務のために一時帰国中である。着いた日の夕方に関東地方は梅雨入りし、天気が悪そうと思ったら、次の日から天気は一転して数日間晴れ。しばらくぶりで、毎日通勤電車に揺られている。やはり、テンポと雰囲気に慣れない毎日だ。

今日は、朝9時半から夜6時半まで断続的に会議。さすがに疲れた。昨晩は、自宅のパソコンにノートン・インターネット・セキュリティの更新をしていて、夜3時半まで起きていたので、1日中とても眠たかった。

今回、帰国中にお会いできなかった知人や友人の皆さんに、この場を借りてお詫び申し上げたい。次回、いつかまたお会いしましょう。

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2007年06月16日

ジャヤプラの味「パペダ」

先週6月7〜8日、パプア州のジャヤプラへ出張して来た。7日午前1時半マカッサル発のフライトで午前8時にジャヤプラ着。なかなかの強行日程だった。

ジャヤプラのセンタニ空港で目を見張ったのは、停まっている車の大半が新車だったこと。しかし、空港を出てすぐの橋はこの間の大雨で壊れ、山道を迂回してジャヤプラ市内へ向かった。途中、何度も洪水の跡をみたが、かなりの雨だったと想像できる。でも、ジャヤプラ周辺の大雨は、マカッサルで報道として目にすることはなかった。

知り合いのチェンデラワシ大学の先生にキャンパスを案内してもらった。事務棟からの眺望は見事だった。下の写真は、私がお気に入りのジャヤプラの観光名所、日本の天橋立を髣髴させるような小島が点々と続いて海に浮かぶ。その向こうの山の先はパプア・ニューギニアだ。国境まで車で1時間ちょっと、週末には多くのジャヤプラ市民が買出しに出かけるという。

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そして、1995年12月に初めてジャヤプラを訪問して以来、12年ぶりで「パペダ」を味わった。

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posted by daeng at 07:50| Comment(0) | TrackBack(0) | その他インドネシア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする