2007年09月08日

トラジャの稲刈りと田植え

9月1〜3日、日本から来られている大学の先生に同行して、トラジャへ行ってきた。北部の山合いの村では、稲刈りがすでに終わって、穂刈りされた稲が田んぼに放置された状態になっていたが、そのすぐ下の村では、田植えが始まったところだった。

トラジャでは、まだ在来種の稲をアニアニと呼ばれる石器で丁寧に穂先を刈り取る。今回、ちょうどその様子に出会うことができた。




刈った稲は下の写真のようにして、天日で乾燥させる。トラジャの伝統的様式家屋であるトンコナンの北側に位置する穀倉に、これらの刈り取られた稲がたくさん置かれている風景は、トラジャの風物詩といってもよいのだが、今回は時期が悪かったせいか、お目にかからなかった。

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そこから15分ほど下った村では、田植えが始まっていた。苗代を作って、そこから苗を運んで田植えをする。

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トラジャの在来種の稲には、白米以外に黒米や赤米もあり、それぞれウルチ米とモチ米があるという。今はあまり食べることはなくなったというが、儀式などハレの日には黒米や赤米が振舞われるようである。
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2007年08月26日

スンパン・ビタ壁画

来訪中の家族と一緒に、パンケップ県バロッチ郡のトナサ・セメント第1工場の先にあるスンパン・ビタ壁画を見に行ってきた。5000年以上前に描かれたという壁画を見るには、壁画のある洞窟の入口を閉ざす柵の鍵をもっている人と出会わなければならない。我々が941段もある石段を登っていると、一人のおじさんが後からついてきた。柵の鍵をもっているという。おじさんに柵をあけてもらい、壁画を堪能した。

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壁画は岩山の上のほうにある


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舟と思しき壁画


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人間の手の形(左下)と動物


以前、壁画の赤い色が昔よりも濃くなっているという話を耳にしたことがある。そういわれてみれば、5000年以上前のものにしては色が鮮やかなようにも感じる。行政が何らかの細工をしたのであろうか。なお、この壁画に関してはまだほとんど解明されていない様子。どの程度、この壁画に関する研究が国内外で進んでいるのであろうか。

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2007年08月17日

ボゴール植物園の花々

ボゴール植物園でみた花々の写真を集めてみた(クリックすると画面が拡大)。ただし、名前の分からないものも多い。

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ボゴール植物園

日本の夏休みを利用して妻子がインドネシアへ来たことを契機に、娘のリクエストもあって、家族でボゴール植物園を2日間散策した。ボゴールに2泊したのは初めてだったし、ボゴール植物園をゆっくり歩いて回ったのも今回が初めてであった。

日差しは強いが、ベンチや木陰がたくさんあり、しかも風が気持ちよく、妻子にとってはあたかも猛暑の日本を離れて、常夏のインドネシアへ避暑に来たかのようだった。2日間ですべてを見尽くしたとはまだ言えないほどのコレクションである。

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ボゴール宮殿前の池に咲くスイレン。別の場所ではオオオニバスも

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2007年08月14日

養殖池とともに生きる集落

7月末および8月初めに南スラウェシ州ピンラン県のカッペ集落へ行った。この集落では、FASID海外フィールドワーク・プログラムが実施されており、日本とインドネシアの大学院生ら約20人が、村人の家にホームステイしながら、集落内をフィールドワークする。私もかつて、このプログラムの世話役として2回、学生たちとともに南スラウェシの村へ入ったことがある。

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posted by daeng at 10:07| Comment(0) | TrackBack(0) | マカッサル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月29日

マカッサル市内の田園風景

このところ、ずーっと家にこもりきりで、だんだん精神的に煮詰まってきてしまって、気持ちが後ろ向きになっていくような感じを抱き始めたので、「やばい」と思って、とにかく家を出て、外を歩いてみた。28日の午後、自転車で1時間半ほどの散歩。

コースは、家→テッロ火力発電所前→国家行政院(LAN)の立派な訓練センター→水路沿いの道→バトゥア・ラヤ通り→英雄墓地前→自宅。この水路沿いの道がなかなか面白かった。

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水路を埋め尽くす水草と水路に架かる橋


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2007年07月21日

インターネット

7月17日から我が家のADSLインターネットがつながらなくなってしまった。会社に問い合わせると、故障で順次直していく、とのこと。しかし、結局、21日朝にようやく復活。と思ったら、昼からまたつながらなくなった。今、ちょうど、日本との間で原稿のキャッチボールをしている仕事の締め切り直前で、インターネットがつながらないのは痛い。

ということで、思い切って、Indosat M2の3.5G Broadband Internet Packageというのに加入してしまった。中国製のHSDPAモデムをUSBでパソコンにつなげて、ADSLより早いと謳うインターネット接続ができるそうだ。モデムは、3Gのないところでは通常回線に自動的に切り替わる。これで、インドネシア中、どこへ行っても、Indosatの携帯電話が使えるところでは、インターネットにつながるはず、である。

今はプロモーション中とのことで、200万ルピアする中国製モデムが無料(ただし18ヵ月以内に解約のときはモデムを返却)、私は1ヵ月1.2Gバイトまで使えて35万ルピア、というパッケージに加入した。支払いはクレジット・カード払いである。

さて、ADSLのつながらない我が家で3Gを試してみた。ところが、意外につながらない。モデムとの相性のせいもあるのだろうが、携帯電話のシグナルがいつもは現れない。そして、つながってもすぐ切れる。まだ整備段階なので仕方がないのか。しかし、つながって安定すると、たしかに体感ではADSLよりずっと早い。マカッサルでこのサービスが始まってからまだ1ヵ月。今後に期待したいところだ(実は、この記事も3Gモデムをつなげて書いている)。
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2007年07月15日

ちょっと疲労困憊

7月10〜12日にジャカルタへ出張。10日に5時間、11日にも5時間、私が議長で会議を主宰+ロジ一切を仕切ったので、さすがに11日の会議が終わった途端に緊張の糸が切れ、記憶がスパーッと飛んでしまうような感じになった。

12日深夜にマカッサルに戻ったが、今回はなかなか疲れが抜けない。やるべき仕事や宿題はまだまだ山積。そんな状態なのに、13日は大学で実施されている研修コースで、その研修生である地方政府職員に日本の地域振興について3時間講義をしてしまった。

14日は、この前のブログでお知らせしたとおり、我が家で『メモリーズ・オブ・セレベス』の上映会。来場者は7人と少なかったが、「すべての在留邦人、インドネシア人の方々に観てもらいたい」という感想が出た。

この上映前に、プロジェクターの故障した可能性があるとわかって、代わりのプロジェクター探しなどですったもんだがあった。結局、プロジェクターは故障でないことが判明して一件落着だったが、大慌てだった。

このところ、土日は家にこもって1日パソコンを相手に原稿書き。せっかくマカッサルにいるのに、一体何をしているのだろう、と思ってしまう今日この頃である。
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2007年07月08日

『メモリーズ・オブ・セレベス』上映会のお知らせ

マカッサル在留邦人の皆様を対象に、ドキュメンタリー映画『メモリーズ・オブ・セレベス』(中津兼人監督、日本語版・長編オリジナル版)の上映会を下記の通り開催する。たくさんの方々にこの映画を観てもらいたい。

とき:2007年7月14日(土)午後4時〜
場所:松井宅/Komunitas Ininnawa
   Jl. Perintis Kemerdekaan Km. 9 No. 76
   Tamalanrea Jaya, Makassar 90245
   *メルセデス・ベンツのオフィスの前
   *街中から空港方面へ向かって右の空き地のすぐ手前

映画については、こちらを見て欲しい。

日本軍政期に北スラウェシ・トモホンの学校で教鞭をとった庄司栄吉氏が、60年余の歳月を越えて、スラウェシへ教え子たちと再会する旅に出かけた。教え子たちはこの間、どんな人生を歩んだのか、彼は知りたかった。日本に戻って洋画家として成功した庄司氏は、かつて60年以上前にスラウェシ滞在していたときに描いたデッサンや絵を大切に保管し、一昨年、ささやかな画集を出版した。その表紙に描かれた少女とも感動の再会を果たす。この映画は、そうした庄司氏の旅を記録したドキュメンタリーであり、全編を通じて、日本人とインドネシア人との真の友情とは何かを静かに語りかけてくる。

本映画は現在、インドネシア語版を作成中である。このインドネシア語版のための制作費に、皆様の協力をお願いしたい次第である。ご協力いただける方で日本在住の方は下記の郵便振替口座まで、マカッサル在住の方は私宛にメールでご連絡いただければ幸いである。

折りしも、来年は日イ国交樹立50周年。それを前に、この映画が製作された意味を改めて思う。

郵便振替口座番号 00100-0-352933
         口座名称 オフィススリーウェイ

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2007年07月06日

諸悪の根源は学校教育?

勤務先の仕事の原稿が何本もあって、毎日、パソコンの画面を睨みながら、憂鬱で落ち着かなく気分の暗い日々を送っているが、これはどうしても書かなければならないと思って、書く。

インドネシアは今、受験シーズンが終わるところである。高校受験が終わり、昨日、国立大学の入学試験が終わった。

私の運転手の息子が高校を受験して、不合格になった。成績優秀で、運転手の自慢の息子である。10点満点で平均8.9点という成績なので、運転手は自信を持って入れそうないい高校を受けさせた。しかし、合格者発表のなかに息子の番号がない。落ち着かない運転手。事故を起こされてもいやなので、彼の希望にしたがって、いったん、家に帰らせた。そして、戻ってきた彼からいろいろな話を聞いた。

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posted by daeng at 13:32| Comment(0) | TrackBack(1) | マカッサル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする