14日にインドネシアから戻ってからというもの、小学校を卒業する娘の行事(もちつき大会や卒業式)に出たり、知り合いが撮った映画「オオカミの護符」の上映会や森の聞き書き甲子園フォーラムに出たり、妻と神楽坂で素敵なお店を見つけたり、といろいろあった。講演会も1本こなした。
オオカミの護符は、今や住宅地と化した川崎市の郊外に古くから住んでいる知人の家に張られた護符をきっかけに、人々の間で受け継がれてきたオオカミ信仰を丁寧に解き明かしていくドキュメンタリー。御岳神社と知人の家のあたりの人々(多摩川の上流部と下流部でもあるのだが)がオオカミ講でつながっている、秩父山岳地方の神社等に様々なオオカミ信仰が根づいてきたこと、そこから人間とオオカミと自然との関わりについて様々に思いをめぐらせていく様子が、とても興味深かった。個人的には、オオカミ信仰と御犬様信仰との関係が今ひとつすっきりしなかったが、皆さんも是非観ていただきたいお勧めのドキュメンタリー映画である。
森の聞き書き甲子園は、全国の高校生100人が森の名人に話を聞きに行き、それを聞き書きにまとめ、そのプロセスで森の営みや名人の生き様に触れて自らも成長していく、というプログラムで、毎年3月、その年度に参加した高校生と森の名人を招いてフォーラムを開催している。今年の名人のなかには、現役の杣の方がおり、この方が亡くなってしまうと、おそらく杣角を作れる杣人は日本からいなくなってしまうのではないかという話であった。
詳しくは、森の聞き書き甲子園のサイトを参照のこと。
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そして今、松山に来ている。明日明後日は内子町へ行き、4月の研修の受入準備をする。東京から松山まで鉄道で来てみた。こんなに長い時間を費やす鉄道の旅は久々で、それ自体とても楽しい時間だった。
岡山から乗った特急しおかぜ25号は、「瀬戸大橋を渡ります」という電光掲示のお知らせの後、瀬戸大橋の説明を流すのだが、すぐに「瀬戸大橋からの素晴らしい景色をしばしお楽しみください」となる。でも、すでに午後8時、素晴らしいであろう景色を想像しながら車窓を眺めているうちに、瀬戸大橋を渡り終えてしまった。
もう一つ残念だったのは、岡山駅で乗り換えのときに買おうと思っていた「祭りずし」が売り切れだったこと。午後7時半だから当然といえばそうなのだが・・・。代わりに食べた幕の内弁当「和み」は十分に美味しかった。
四国に入って、予讃本線は単線区間を松山まで電化した様子。途中で列車交換の待ち合わせが何度かある。特急しおかぜ25号の指定席車の車内は、木の感じを生かし、温かみを感じさせる。九州の「つばめ」や「ゆふいんの森」のような感じだった。
27日は、内子からまた鉄道で戻る予定。今度瀬戸大橋を通るのは夕方なので、景色を楽しめるといいのだが、天気はあまりよさそうではないようだ。
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