2007年10月21日

マカッサルへ戻る

日本で秋の味覚を満喫して、10月19日深夜、一時帰国からマカッサルへ戻った。今回は、デンパサールまでガルーダを利用。デンパサールからマカッサルまではライオン・エアに乗った。

朝、成田空港に着くと、ガルーダのデンパサール行きのチェックイン・カウンターまで長蛇の列。列は隣のキャセイ航空のカウンターをはるかに超えて続く。並んでからチェックインするまで約1時間かかった。

チェックインに並んでいてびっくりしたのは、インドネシア人観光客の多さである。レバラン休暇を利用して、その多くが華人系であるインドネシア人観光客の団体が何組もいる。キャセイ利用で香港乗り継ぎジャカルタ行き、というインドネシア人観光客もけっこういた。

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彼らの旅程は、大阪のユニバーサル・スタジオ・ジャパン、、東京のディズニーランド&ディスニーシーの「トリオ」は必ず行くとして、それに富士・箱根などを組み合わせる。サンリオ・ピューロ・ランドへ行くのもある。旅程は大体1週間程度が多いが、中には、九州の指宿、長崎、福岡を訪れた後、「トリオ」などをまわる2週間のツアーの客もいた。

彼らのツアーでは、大阪から東京への移動で浜松や豊橋に泊まり、宿泊費を節約しているようだ。浜松や豊橋の周辺には、インドネシアになじみの深い企業の工場が多く、インドネシア人社員が研修などに来ることから、ホテル側もインドネシア人に対応しやすいのであろう。

彼らのほとんどは子どもから老人まで、10人前後の一族郎党のグループである。この時期、こうした何組ものグループが日本へ観光に来ているのだ。国内旅行は費用がかかるのでためらってしまう日本人の私からみても、彼らは何と「お金持ち」であることか、と思ってしまう。華人系の彼らは日本では中国人観光客と受けとめられるのだろう。

国際援助機関はこぞってインドネシア政府に対して貧困対策支援を行っている。たしかに、今日の食事をどう確保するかが最大の懸案となっている人々も少なくない。しかし、一族で日本へ長期で観光に来れる人々もけっこういるのだ。日本へ来た彼らからは、貧困対策支援を受けているインドネシアの姿を想像することは難しい。

なぜ、インドネシアは同じ国民どうしで貧困対策を実現しようとしないのだろうか。食うことで精一杯の人々に、ディズニーランドで遊びまわる人々の姿は想像できないだろう。そして、日本へ来た彼らは貧しさにあえぐ人々の存在を思うことなど、きっとないのだろう。

気になるのは、ディズニーランドで存分に楽しみ、それが当然であると思っている子供たちである。彼らは、きっと、食べるのに精一杯の同じインドネシアの子供たちのことを何も感じずに育っていくのであろうか。
posted by daeng at 16:30| Comment(0) | TrackBack(0) | マカッサル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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