「EMSが届いた。ついては郵便局に取りに来い」との紙きれが我が家に置かれていた。いつもは、EMSはそのまま配達され、郵便局へ取りに行くことなどないので、おかしいなあと思いつつ、もしかして関税がかかるのかも、と思いながら、ともかく郵便局へ出向く。
出向いた時間は夕方。EMSの配達担当者はタッチの差で帰宅したという。でも、EMSなので重要書類かもしれないし、なぜ今回に限って郵便局まで取りに出向かなければならないのか、理由が知りたかった。そこでネチネチ粘っていると、局員が件の担当者に電話で連絡を取ってくれた。「そっちへ戻る」という返事が来たすぐ後に、「やっぱり遠いので行かない」との答え。「客が怒ってるから、お前の机の鍵をあけていいか」と局員が尋ねると、担当者はそれを了承。
そして何が起きたのかというと・・・。
局員が合鍵を持っていてそれで机の引き出しを開ける・・・のではなかった。局員はいきなり担当者の机の鍵を壊し始めた。スパナなど硬い道具でガンガンに叩きながら。合鍵を持っていないのだ。
5分ぐらいして、担当者の机の引き出しの鍵が壊され、引き出しの中から私宛のEMS書類が取り出された。
私のために、担当者の机の鍵を壊すなんて・・・。でも局員は「鍵は他にもいっぱいあるから付け替えればいいのさ」と平然。申し訳ないという気持ちでいっぱいになりかかった頃、局員は言葉を付け加えた。「これで3回目だし・・・」。
おいおい、いいのか、こんな管理状況で。結局、「なぜ今回だけEMSを郵便局へ取りに行かなければならなかったか」は、謎のまま残った。マカッサルで最も大きい中央郵便局での出来事であった。
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