一方、有力なイスラム系団体であるムハマディヤは、その数日前に断食明けを10月23日と決定した。そして今日、ムハマディヤの関係者は断食をやめ、朝に断食明けの大礼拝を行った。
ムハマディヤ以外のイスラム教徒は、それを横目に23日は断食を続けた。
それぞれの立場を尊重する、ということなのだ。これまでにも政府発表の1日前に断食明けしたケースは少なくない。私も以前、1991年の断食明けを西スマトラのパダンで過ごしたが、お世話になったアンダラス大学の先生は政府決定に従ったが、多くの市民は1日前に断食明けしていた。
今回も、23日に断食明けしたイスラム教徒と24日に断食明けするイスラム教徒がいるが、とくにそれを問題にする様子はうかがえない。
ユドヨノ内閣の閣僚のうち、ムハマディヤに所属するスディブヨ国家教育大臣とファディラ保健大臣は、23日に断食明けした。24日という政府発表に従わなくてもよい、のだ。インドネシアの大らかさとアバウトさ。これが長所でもあり、短所でもあるのだが。
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