2006年10月15日

子供向け有害番組

15日の地元紙『Tribun Timur』の1面に、南スラウェシ州放送委員会(Komite Penyiaran Indonesia Daerah [KPID] Sulawsesi Selatan)が子供向け有害番組を指定したとの記事があった。

有害番組と名指しされた番組とその理由は、以下のとおりである。

・ポパイ
ポパイとブルータスとがずっと宿敵関係であるのは、子供に悪影響を与える。暴力シーンを子供が真似する可能性がある。

・クレヨンしんちゃん
番組の中での会話はむしろ大人に適している。主人公が下品で、ポルノグラフィーに向かう傾向がある。

・トムとジェリー
暴力シーンが見られ、なかには残虐なシーンがある。

・ポケットモンスター
いくつかの話に暴力シーンがある。

・名探偵コナン
いくつかの話に暴力シーンがある。

日本でも「クレヨンしんちゃん」などはよく低俗番組などと目くじらを立てられるが、個人的な印象では、やはりこれらの番組の表層的なところしか見ていないような気がする。全体を見るのではなく、部分部分を切り取って判断している感じ。

本当の問題は、子供と一緒にテレビを見る親が取捨選択し、単に面白がるだけでなく、番組の意味を考えてみることがインドネシアでは全般的に難しいことではないか。基本的に、流される情報をそのまま受動的に受け入れることに長年慣らされてきてしまっているからだ。だから、番組を流すほうを規制しようとするのだ。

私自身も、偏見と取られるかもしれないが、子供向けではなくとも、インドネシアのテレビで流される洋画には随分と暴力的シーンが多いと感じる。それをみている親と一緒に子供もそれをみているのだ。

なぜこれらの番組は有害なのか、番組の言わんとしているところは何なのか、それがインドネシア社会にとってどのような意味を持つのか。もう少し、様々なレベルで話し合ってみる必要があるように思える。



posted by daeng at 13:34| Comment(0) | TrackBack(0) | マカッサル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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