以下、パンフレットのインドネシア語の日本語訳を掲載します。
-----
我々の中で、ブギス・マカッサル人としての自分自身のことをよく知っている者はいるのだろうか。
ホ・エン・ジ(Ho Eng Dji)は華人の血の混じったマカッサル人だが、マカッサルの人々の暮らしの様々な側面を明らかにしてきた。マカッサル語で表現される彼の詞(kelong)は、社会文化的な描写のみならず、様々な問題を抱えた暮らしの片隅にまで迫っていく。
反華人感情を背景とした事件が起こるなかで、ホ・エン・ジが書いた数々の詞を読み直し、自分たちを省みてみようではないか。ホ・エンジはマカッサル華人ではあるが、マカッサル語を愛し、愛情を注ぎ、ロンタラ文字で詞を書いたのである。
一体、我々の隣人である華人とは何者なのだろうか。敵なのか、仲間なのか。彼の姿から、そんな問いが現れてくることだろう。
Ho Eng Dji著「Bunga Sibollo」発刊の会
日時:2006年6月15日(木)18:30WITA〜
場所:BaKTI(Bursa Pengetahuan kawasan Timur Indonesia)
Jl. Dr. Soetomo No. 26, Makassar, Indonesia
-----
マカッサルでは先月、Jl. Latimojongの住宅で、家主の華人に使用人であるシンジャイ出身のブギス人の女性が殺害されるという事件が起き、数日間にわたって反華人感情が吹き荒れました。1997年9月の反華人暴動の再来かとも思われました。
マカッサルでの暴動は10年周期説とも言えそうですが、そんなマカッサル社会を背景に考えると、マカッサルを愛してマカッサル語で詞を表現したホ・エン・ジの再評価の試みは、大きな意味があるように思えます。
【関連する記事】