2007年05月22日

漁民がシーラカンスを捕獲

北スラウェシ州マナド沖で19日、地元の漁民父子がシーラカンスを捕獲した。このシーラカンス、捕獲されて隔離プールに入れてから17時間後に死んでしまった。

この海域にはシーラカンスの存在が確認されており、日本でも、アクアマリンふくしまなどが調査を継続中である。

折りしも、マナドでは2009年に世界海洋サミットを開催すると宣言したばかり。北スラウェシ州知事は、シーラカンスはそのまま冷凍保存し、世界中の科学者の調査対象として役立てる、としている。ただし、シーラカンスはマナドから外へ持ち出さず、世界中の科学者にマナドへ来ることを奨励している。

再びシーラカンスの話題で盛り上がる北スラウェシ。シーラカンスやスラウェシの海の解明はまだまだ緒についたばかり。世界的にユニークなスラウェシの魅力がまた一つ加わった。いやー、これだから、スラウェシは面白い。

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(Komentar紙、2007年5月22日より)


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マッチがない

我が家の裏側はタロ川に近く、湿地帯だったところらしい。加えて、東隣には20年以上も放置された広大な空き地があり、以前ここから出火して、消防車がなかなか来ずに大騒ぎになった(以前のブログ記事を参照)。何を言いたいかといえば、我が家には蚊取り線香が必須なのである、ということだ。

と、ずーっと引っ張っておいて、話は、蚊取り線香に火をつけるときに使うマッチである。前に買いためておいたマッチがそろそろ残り少なくなったので、街中へマッチを買いに行ったのだが、これが売っていないのだ。大きなスーパーには置いていない。昔ながらのスーパーBaji Pamaiにはレジのところにちょっと置いてある。少し前までは、大きな箱に入ったものから小さいものまで、様々なマッチが売られていたのに、今は店内で売られていないのだ。

道端にはタバコ売りがいるから、そこに行けばマッチがあるのは分かる。しかし、一般家庭ではもうマッチなど使わないのだろうか。日本だって、まだまだマッチは使われているし、お店や旅館の宣伝に使っているはずだ。マカッサルの状況を一般化はできないかもしれないが、ちょっとなくなるのが早くないのか。

しかたなく、普通の安いライターを購入した。そして家に帰って、蚊取り線香にライターで火をつけてみた。すぐついた。マッチのときは、マッチ棒がしっかりできてないので、何本も折れてしまう。しかも、火力が弱いのか、つけても途中で消えてしまうこともたびたびだ。ところがこのライター、ちょっと火をつけただけでも火が消えない。マッチよりずっと楽だし便利。そうか、こうやって、マッチは店頭から消えていったのだな、と納得してしまった。

火打石が消え、マッチがなくなり、ライターや着火マンで火をつける時代がやってきた。火は人間にとって恐れるものではなくなり、制御できるものになってしまった歴史。ちょうど1年前に、日本の山村で火入れや焼畑の話を聞いたとき、火には不思議な力があると悟った。ライターで蚊取り線香に火をつけるようになると、その厳かな火の世界から一歩遠ざかっていく自分を感じてしまった。

posted by daeng at 02:09| Comment(0) | TrackBack(0) | マカッサル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする